みなさん、北海道はご存知ですね。日本が誇る大自然を体験できる土地です。
札幌、小樽、洞爺、函館、富良野、稚内、十勝、帯広、網走、釧路・・・と本当に魅力的な観光地がひしめく広大な土地でもあります。
今回、株式会社サイエンスマスターは、協力されている方々とともに、北海道の上記以外の土地として、弟子屈町を訪れ、見学・活用のディスカッションをしてきました。
弟子屈町の名前を聞いたことがあるでしょうか?北海道には、マリモで有名な摩周湖、あるいはUMAのクッシーで有名な屈斜路湖がありますね。これら両者があるところが弟子屈町です。
弟子屈町には、北海道の農村風景が見られるだけでなく、摩周湖、屈斜路湖、釧路川の源流、硫黄山、低高度に広がるハイマツ帯など、本土ではぜったに見ることのできない特異な景色が見られます。
今回はその報告です。
川湯ビジターセンター
私たちは、はじめに、弟子屈町川湯温泉周辺にある川湯ビジターセンターを訪れました。
川湯ビジターセンター裏側には、隣接したアカエゾマツの森があります。頭上からのシジュウカラ、ヒガラの声が響く中、アカエゾマツの森の中を歩きます。木漏れ日の中、ゆっくりと散策しました。
近くには、倒木もあり、なかにはアカエゾマツの新しい世代につなげる切株更新も見られました。
摩周湖
次は、弟子屈町にあるマリモで有名な摩周湖へ行きました。
摩周湖は、バイカル湖につづいて世界で2番目に水の透明度が高い湖で有名です。山頂付近にあるカルデラ湖です。
平坦な弟子屈町ですが、私たちが滞在した第一展望台の標高は546 m。高台ですので、どの方角を見ても弟子屈町の広大な絶景が見られました。
屈斜路湖
弟子屈町には、日本最大のカルデラ内にある湖があります。屈斜路湖です。一周57 kmの大きな湖です。
現在では、屈斜路湖は水辺や水上のレクリエーションだけでなく、流出する釧路川はなだらかな水流のため、カヌー・カヤックツアーを楽しめる場所としても有名です。
ハイマツとイソツツジ
弟子屈町には、低い標高200-100 mでハイマツ帯が見られます。そして、ハイマツとハイマツの間はイソツツジで埋められているエリアが広がります。
近くに硫黄山があり、噴出された硫黄成分により周辺の土壌は酸性です。そのため、この特異環境で生育できるイソツツジが優勢となり、群落を形成しています。
私たちが弟子屈町へ伺ったのは12月でした。残念ながら、イソツツジの花は枯れていましたが、ベストシーズンにはハイマツの緑とイソツツジの白い花が広がります。
このハイマツ・イソツツジを楽しむための散策路「つつじヶ原自然探勝路」が整備されており、景色の美しさだけでなく、植物の生き様も観察できるお得な場所もあります。
硫黄山
弟子屈町は、川湯温泉と関連のある宿泊施設があるように、火山と深く繋がりのある土地です。
通常、活火山は危険ですので近づくことはできません。ところが、硫黄山は、一般に公開されているエリアでも、火山活動を身近に触れることのできる貴重な山です。
噴出が激しい場所は近づくことができません。硫黄沼では、間近で噴出する様子を観察することができる貴重な場所でした。動画をクリックするときは、爆音ですので、音注意です。
バードウォッチング
弟子屈町では、シジュウカラ、ハシブトガラ、ゴジュウカラ、シマエナガ、オオハクチョウ、オオワシ、オジロワシなど、本土では難しい野鳥を近くで観察できました。
弟子屈町の中心に滞在場所を構えますと、レンタカーや小型バスで移動できれば、自然の景観、湖、樹木や植物、野鳥などを身近に体験できました。体力や興味のレベルに合わせて、散策路を活用することができることも、ポイントが高かったです。
また、景色ならば写真、水上レクリエーションならばカヌーも可能であり、人それぞれのこだわりの趣味にも対応できる可能性の秘めた土地でした。